人員計画における策定のコツを解説!人事歴20年のプロが語る、2026年に必要な採用計画の考え方とは?

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来期に向けた人員計画を精度高く作るメリットや具体的な方法を、人事歴20年のプロが解説します。人件費を削減し、事業計画に柔軟に対応するためのポイントとは?

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本連載「実践から学ぶ、人事のヒント」では、第一線で活躍する人事のリアルな経験と実践知をもとに、採用・育成・定着の現場で直面する課題とその解決のヒントをお届けします。

人員計画の作成・再設計が必要なのはなぜ?

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新人社員の採用が難しく、さらに既存社員の人件費増加しているから

専門人材の獲得競争は年々激しくなっており、有効求人倍率も高水準で推移しています。また、既存社員からの賃金上昇や処遇改善の要望から、多くの企業で人件費が増加しています。「採用はできないのに人件費は増える」という課題を多くの企業が抱えています。

さらに、正規雇用を前提とした従来の人材戦略では、変化の激しい事業環境に十分対応できなくなっています。採用と事業の両方の環境変化に対応するためには、柔軟性の高い人員計画が必要です。

経営戦略と人材戦略の統合が不可欠だから

事業計画が進化するスピードに比べ、人員計画が後追いになりがちな企業は多いです。しかし、事業戦略の実行は“人”が担うもの。

人員計画と経営戦略を接続させなければ、事業スピードも遅くなります。
そのために必要なのが「人員計画の再設計」です。

人員計画の精度が重要なのはなぜ?

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過小配置で採用・教育コストが増加するから

業務量に対して人手不足の部門では、1人当たりの業務量が多くなりすぎ、エンゲージメントの低下の原因となります。その結果、休職や退職が増え、1人当たりの業務量がさらに増えるという悪循環になります。

また、現場主導で急場しのぎの採用や配置転換が行われると、採用コストや教育コストが無駄に増加し、ミスマッチによる離職リスクも高まります。

過剰配置で管理コストが増加するから

一方で業務量に対して人員が過剰な部門では、人件費や人員のマネジメント工数など、本来必要ないコストが積みあがります。これらはすべて、人員計画の精度不足が生む人件費の肥大化です。

人員計画の具体的な作成方法とは?

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Step 1: 現状のスキル・配置・稼働率を可視化する

まず取り組むべきは、各部門の業務量と稼働率、スキルマップ、役割を棚卸しすることです。

過剰業務・不要業務の可視化
稼働率の高すぎるチームの洗い出し
スキルギャップの明確化

例えば、スキルギャップの明確にしておかないと、採用担当者が退職し、労務担当者に兼任をお願いしようとしても採用業務の経験がないなどのミスマッチがおこります。

Step 2: 来期の事業計画から逆算した要員計画を策定する

次に必要なのは、事業計画と連動した要員計画の策定です。来期の事業計画の重点領域を進行するためにはどんなスキル人材が必要かを洗い出します。
その後、

追加採用が必要か
他部署からの配置転換で解決できるか
育成による補完ができるか

を検討します。

スキル人材を洗い出したあとは、必要なスキルの優先度付けも重要です。現場からは追加で採用したいと要望があった場合でも、人事管理職や経営職側で本当に人員を追加すべきかチェックするフローがあるとよいでしょう。

例えば、エンジニア部門内で即戦力の正社員を採用したいとリクエストがあったものの、休職補充の理由だったため、専門性のある業務委託採用を進めることにし、正社員採用は見送ったことがあります。

事業戦略から逆算して採用計画を立て、それを現場の認識とすり合わせることでより精度が高まります。

Step 3: 外部人材活用による人件費削減を検討する

外部人材の活用は、いまや人員計画の再設計に欠かせない選択肢です。

例えば、中途社員を1名採用する場合、候補者の前職との退職交渉期間を含めると最低3か月間はかかることがほとんどです。さらに、求めるスキルセットを持ち合わせているかも考慮すれば、1年以上ポジションが埋まらないケースもあります。

外部環境の変化にスピーディーに対応するためには、フリーランスなどの外部人材を活用することが有効な手段の1つです。フリーランス人材を活用する主なメリットは下記です。

正規雇用ではないため固定費を変動費化できる
高スキル人材を必要な期間だけ活用できる
採用コスト・教育コストが不要
事業スピードを落とさずに即戦力を投入できる

例えば、ある企業のマーケティング部門では、コーディングもデザインも全てできる正社員を現場は求めていましたが、最適な候補者が一年以上見つからない状況でした。そこで、コーディング業務とデザイン業務それぞれ1人ずつ業務委託で採用し、事業戦略の内容やスピード感にフィットしたという事例がありました。

プロジェクト期間中や、期間限定で外部人材を活用すれば、固定費をかけずに高度な人材を確保できます。その結果、組織の柔軟性が高まり、経営リスクの低減にもつながります。

まとめ|人員計画の再設計が経営を変える

人員計画の再設計は、経営戦略の実行スピードを高め、人権費を削減し、組織の柔軟性を大きく向上させます。人件費の最適化と事業成長を実現するためには、

現状の可視化
事業戦略と連動した要員計画
外部人材の活用

この3つが重要です。

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執筆者
HUMAN CAPITAL + 編集部

「HUMAN CAPITAL +」の編集部です。 社会変化を見据えた経営・人材戦略へのヒントから、明日から実践できる人事向けノウハウまで、<これからの人的資本>の活用により、企業を成長に導く情報をお届けします。

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